2度目の首位打者へ、順調に前進を続けている。角中は8月を終えて打率.349。2位で.308の西川(日本ハム)を大きく引き離す独走状態が続いており、「これだけ離れると意識はしていない。チームの勝利に結びつくところで1本打てればいい」と自然体で打席に立っている。

　打率3割を下回ったのは、まだ試合数の少なかった5月6、7日だけと、常に高打率を維持してきた。155安打も、149本の秋山(西武)を抑えてトップを走る。この時点で残りの試合数が同じという条件だけに、最多安打との2冠獲得も十分に可能な位置にいる。

　8月は月間打率.411と打ちまくり、7月31日に.333だった打率をさらに押し上げた。25試合のうち無安打だったのはわずか5試合。固め打ちも目立った1カ月を過ごし、「オールスター前から状態は悪くないけど、数字を落としていた。その反動じゃないですか」と事もなげに口にした。

　8月11日の試合を終えて、パ・リーグの3割打者が角中ただ1人になるという珍しい状況もあった。「このまますんなり行くとは思っていない」と話していたが、後続との差が縮まる気配はない。前回首位打者を獲得した2012年は飛ばない統一球の影響で極端な打低傾向もあり、打率は.312だった。「3本に1本の.333を一回は超えたい」と目標を口にするが、その数字も控えめに聞こえるほどの好調ぶり。シーズンを終えたときの打率が楽しみだ。