後半戦は一軍から姿を消していても、切り札と呼べるのは
枡田慎太郎しかいない。7月までに37度代打起用され、29打数11安打、8四死球、6打点。打率.379と高い代打成功率を誇り、大きな戦力となっていた。8月に入りチーム事情で一軍を離れたが、前半戦の働きは“代打の神様”と呼ばれるに値するものだった。
成功の源は、打席での高い集中力だ。「自然とですね。打順や相手投手を見ながら、そろそろかなと思うと自然と高まってきます。バットを振ったり、いきなり振るのでワキ腹のストレッチをしたり。特別に高めたりとか、そういうのはないです」。自然と高まる気持ちを、初球から鋭い一振りに変えて結果を残してきた。
6月25日の
ソフトバンク戦(Koboスタ宮城)では、1点を追う7回二死一塁、代打で登場すると左越え逆転2ラン。鮮やかな逆転勝利を演出した。代打向きという周囲の評価もあるが、本人は「どうですかね。徹さん(仁村ヘッドコーチ)には、そう言われましたけど。神様?まだまだですよ」と苦笑交じりに話した。
7月末にペゲーロが入団すると、
アマダーも故障から復帰し外国人野手3人制がとられるようになった。代打の機会が減ると同時に、守備固めなどの需要が高まり二軍降格。それでも、非凡な打撃センスはファームで眠らせるには惜し過ぎる。再度の一軍昇格と「代打・枡田」の
コールを、Koboスタのファンは待っている。