プロ11年目の
飯原誉士は今シーズン、代打出場がメーン。
「出番は試合終盤のときもあれば、序盤のときもある。試合の状況を見ながら、出番を察したら準備しています。データと照らし合わせ狙い球などのプランを立てる。そして初球から振れる準備をする。イメージを大切にしています」
印象的なシーンは4月30日の
巨人戦(神宮)。7回に左腕・
山口鉄也から左翼席へ逆転の1号2ランを放った。出番が限られる中での決勝アーチだった。
「あのときは初球に空振りした球と結果球(チェンジアップ)が同じだった。空振りしたことで軌道がイメージできたし、多少ボール球だったけど振り切れた」
心構えとして、マイナスイメージを持たないことも大切だと飯原は言う。
「代打だから難しいと思って打席に入らない。わざわざマイナスなイメージを持つ必要はないですから。与えられたところでベストパフォーマンスを出すだけ。いい当たりでもアウトになることがあるから、結果のことは考えない。大事にしているのは積極性と集中力、そして打席に入る前の準備。中途半端な打席にだけはしたくない」
昨年は5月に左ヒザ後十字のじん帯を損傷。その後は一軍でプレーすることなく、優勝にも貢献できなかった。出場はわずか18試合だった。今季は代打で存在感を示すが、「代打で満足しているわけじゃない。レギュラーを目指してやっています」
今年33歳のベテランは現状に満足していない。