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西武 大石達也投手・来季のセットアッパーへ

 



 2011年のドライチが力を発揮し始めた。大石達也、27歳。最速155キロを誇る剛速球で相手をねじ伏せていた早大時代と比べれば、MAX147キロの現状は本人としても「まだまだ」。それでも13年の37試合に次ぐ33試合に登板(9月22日現在)、しかも当時の防御率が6.38だったことを考えれば1.53の今季は躍進の年と言えよう。

 何よりの収穫は6月12日に一軍登録されて以来、現時点までケガがなく、一度も抹消されずにチームの戦力となれていることだ。8月上旬、疲労から状態を落とすも、「フォークがコントロールできるようになったので、それでかわして抑えられたのが大きかった」

 躍進の裏に森投手コーチと春季キャンプから取り組んだ、「肩に負担がかからない投げ方」の習得がある。

「肩の痛みが消え、体重移動がうまくできるようになった」

 球に力が伝わるようになり、直球の威力がアップ。14年には130キロ台後半だった球速も今季は常時141〜142キロ、力を入れれば140キロ台後半を計測するまで戻りつつある。

 だが、「まだ良くなっている最中」だと師弟とも口をそろえる。次の段階として、この秋からは、「もっと体全部をうまく使えるように」と2人の中ですでにプランは出来上がっている。「体全部を使えれば、単純に球のスピード、威力は上がるし、変化球のキレも増すはず。そうなれば、ある程度のポジションは取れると思う」と森コーチ。来季、8回のマウンドに立つ背番号15の姿を大いに期待したい。
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