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ヤクルト 大引啓次内野手・勝負の年に再起をかける

 



 移籍2年目の今季、「八番・遊撃」で開幕スタメンに名を連ねた大引啓次。開幕直後に腰痛で離脱したが、4月下旬に復帰を果たすと、好調な打撃でチームをけん引。5月25日の阪神戦(神宮)からは一番に抜てきされた。大引と坂口の一、二番コンビは「ビッキー」と「グッチー」の愛称でファンからも親しまれた。

 しかし、7月上旬。再び腰痛で登録抹消。前半戦の活躍が評価されて監督推薦で2年ぶり3度目のオールスターに出場も、腰や背中が万全ではなく、さらには法大の後輩でもある西浦の台頭もあり、8月下旬からは途中出場の機会も多くなった。「尻すぼみになってしまった。年齢的なケガもあったし、1年を通して活躍することの難しさを感じました。考えないといけないこともある」と振り返る。

 9月には体調も回復したが、先発出場は西浦がメーン。真中監督はハッパをかける意味でも「今はケガではなく、実力で(西浦を使っている)」と言った。100試合で打率.250、5本塁打、27打点。遊撃の守備は誰もが認めるところだが、打撃の面で物足りなさが残った。

 来季は勝負の年になる。

「一番はケガをしないこと。でも、ケガを怖がっていると(96試合の出場に終わった)昨年みたいに何もできずに終わってしまう。今年のオフは、自分のやるべきことをしっかりやりたい」

 周囲を見渡せる広い視野。流れを的確に読む冷静さ。ベテランの域にさしかかった背番号2が、内野をまとめる。
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