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オリックス 近藤大亮投手・新人王へ再スタート

 



 パンッ、パンッ――。高知・東部球場のブルペンで、リズム良くミット音が鳴り響く。球に力をつけるべく、福良監督から大半の投手が「オール直球指令」を受けている秋季キャンプで、躍動感のあるフォームから、ひと際力強いボールを投げ込んでいたのが2016年ドラフト2位右腕だった。「ブルペンで見ても頭ひとつ出ている。それだけの真っすぐを投げるよね」と指揮官が話せば、ボールを受けた別府ブルペンコーチも「今キャンプは(近藤)大亮が特にいい」と絶賛。反攻の2年目に向けて、調整は順調なようだ。

 ホロ苦いルーキーイヤーだった。春季キャンプから結果を残し、つかみ取った開幕2戦目の先発マウンド。しかし、右肩を痛めて3回で降板した。のちに右肩腱板(けんばん)炎と診断され、シーズンを棒に振った。今季最初で最後の一軍マウンドで「しっかり決まれば抑えられると思った」と手応えも感じていたが、当時投手コーチだった酒井育成コーチによると、かなり無理した状態だったという。

 実りの秋を迎えている。シーズンの大半をリハビリに費やしたが、終盤から二軍戦で復帰。フェニックス・リーグでは6試合に登板し7回を無失点に抑えるなど、中継ぎとしてもアピールした。来季の起用法は未定だが、勝利の方程式の一員に名乗りを挙げる可能性も。今オフは「ケガをしないように投げ込んで体力をつけたい」と体力強化に力を入れ、来季は入団時に目標に掲げた新人王を再び追う。
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