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オリックス 中島宏之内野手・闘志を前面にもう一度、輝きを

 



 完全復活に大きく近づいた。プロ14年目の今季は、出場こそ96試合にとどまったものの、打者として一つの節目を迎えた。5月28日の西武戦[ほっと神戸]で到達した通算1500安打。5月8日のロッテ戦[QVCマリン]で1499安打目を放って以来、不振で二軍落ちを経験するなど、足踏み状態が続いていた中でのうれしい達成となった。今季初となった四番での先発出場にも記録で花を添え「なんとか一本出て良かった」と声を弾ませた。

 今季はケガでの離脱もありシーズン前半は苦しんだが、気温とともに調子も上昇。8月の月間打率は.330、9月も.310と“夏男ぶり”を発揮した。特に五番に定着した9月は5本塁打とアーチを量産。西武時代を彷ふつとさせるほどの勝負強さで、何度もチームを勝利に導いた。開幕時は安達の代役で遊撃を務め、守備面での負担が大きかったが、三塁で起用されるようになってからは打撃の集中力が増して好調につながった。

 さらなる進化を遂げるため、シーズン終了後は昨年に続いて、米国に渡ってトレーニングを敢行。その傍らで1歳年上で同じ移籍組だった糸井の阪神への移籍が決定。来季は小谷野、岸田に次ぐベテランとして、チームを引っ張っていかなければならない立場となる。今季、二軍落ちした際には、若手にアドバイスを送る一面も見られるなど、後輩からも慕われている中島。あふれる闘志を後輩らにも伝授し、自身も再び輝きを取り戻す。
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