週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

中日 堂上直倫内野手・ポジションは渡さない

 



 節目の年にようやく開花した。10年目の堂上直倫がプロ入り初めて規定打席に到達。打率.254、6本塁打、46打点。19年ぶりの最下位に沈んだ中日にあって、来季につながる希望となった。

 今年もレギュラーの座を与えられたわけではなかった。開幕ショートは2年目の遠藤。ベンチスタートだった堂上に最初のチャンスが訪れたのは開幕9試合目となる4月3日のヤクルト戦[神宮]、打撃不振の遠藤に代わってスタメン出場すると4打数1安打。その後もコンスタントに打ち続けて4月は打率.290で乗り切った。もともと守備力には定評がある。課題の打撃を向上させたことで、ようやくポジションをつかんだ。

「1回つかんだものは離したくない。来年もしっかりやって、ポジションをつかみたい」

 これは11月10日に行われた契約更改で1500万円増の3300万円でサインした直後の言葉だ(金額は推定)。球団からは「守備で安定感があった」と言われたという。ただ、来季もポジションを約束されているわけではない。今秋のドラフト会議で中日は大学屈指の守備力を誇る日大・京田陽太を2位で指名。こちらは堂上にない俊足という武器を持っているだけにレギュラーを奪われる可能性がある。

「打撃はもっと良くなる。守備も秋のキャンプで課題に取り組みました」

 後輩に譲るつもりはない。10年目といってもまだ28歳。飛躍の11年目に向けて虎視眈々だ。
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング