チームのくくりを飛び越え、リーグトップのセーブ数を誇った。
澤村拓一は初のセーブ王に輝き「ふがいなさは持っていますが、タイトルを取れたことはトレーナーのみなさん、キャッチャーのみなさん、チームメートのみなさんのおかげ」と周囲に感謝した。
昨季からクローザーを任され、今季で2年目を迎えた。抑えても目立たず、打たれれば敗因に取り上げられる。酷なポジションだが「結果がすべて」と弱いところは見せず、マウンドに上がってきた。シーズンを通して連投に耐えうる肩、体づくりに励み、7月が終わるまでは防御率1.35と安定感ある投球を続けていた。
ただ、夏場を迎えてからは苦しみを味わう。8月以降は変化球の精度に苦しみ、徐々に打たれる試合が目立った。8月7日の
広島戦[マツダ広島]では9回二死から菊池に同点ソロを浴び、その後も走者をため、新井にサヨナラ打を浴びる。復調のきっかけをなかなかつかめず、そのままシーズンを終えた。「8月からは思うような成績を残せなかった」と自らを責める。
速球とフォークボールが主体の投球で、緩急をなかなか作り出せない。来季に向け、球種を増やすことも検討しており「慢心はまったく、ない。監督、コーチ、守ってもらっている選手に信頼、信用してもらえるクローザーになれるように頑張ります」。初心に帰り、オフも引き続き、自らを追い込んでいく。40セーブ、そして、チームの日本一奪回を目指す。