チームの“犠打王”は
石川雄洋だった。今季はオフの右ヒジ手術の影響で開幕には間に合わず。しかし、95試合の出場でリーグ9位の11犠打をマークした。
開幕前に攻撃的な「二番・梶谷」を掲げた
ラミレス監督だったが、梶谷がキャンプでの負傷で出遅れ、不振が続くと石川を二番で起用した。「バントは得意なので」と自認する石川は筒香、ロペスら主軸の前でチャンスメークした。
さまざまなサインに対応し、終わってみれば二番としてはチーム最多の55試合に出場。初のCSに進出し、生え抜きの石川にとっても喜びは大きい1年となった。だが、「僕は1年間フルにやっていないし、悔しさのほうが強い」とも言う。打率.209、2本塁打、14打点の成績に満足はしていない。
チームは今季リーグ最少の81犠打で、成功率も.736でリーグ最低。ラミレス監督は「秋からバントやエンドランを徹底する。恐怖心なくやれるレベルにしないといけない」と話し、来季へ「凡事徹底」を再びスローガンに掲げた。
石川の需要も高まるが、正二塁手の座は安泰とは言えない。オフにはエリアンの残留が決まり、
ヤクルトを戦力外となった
田中浩康の獲得も発表された。特に田中浩はプロ通算で歴代6位の293犠打を記録しているだけに比較対象になるだろう。石川は「浩康さんも来るし、エリアンもいる。そういう中で春からアピールして、1年間通してしっかりできるように頑張る」と定位置奪取を誓った。