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オリックス 東明大貴投手・心機一転リベンジに燃える

 


 こんなはずではなかった。昨年、プロ2年目ながら10勝(8敗)を挙げ、2年連続の2ケタ勝利を期待されて臨んだ今シーズン。しかしフタを開けてみると白星に見放され、1勝10敗と惨たんたる数字だけが残った。

「昨年は結果的に10勝できた。その日、その日のベストを尽くしているので、これが自分の実力。悔しい部分ではある」と力不足を認めた。

 悪夢のような1年だっただろう。キャンプから金子、西、ディクソンとともに先発4本柱の一員として「勝つこと」を計算され、開幕5戦目(対日本ハム・札幌ドーム)に先発。6回途中4失点と苦しんだものの、打線の援護もあり開幕早々に今季1勝目をつかんだ。しかし、そこから苦難の道が始まった。投げても、投げても勝ちがつかない。福良監督は「腕が振れていない。昨年のような向かってくる感じがない」と右腕の“気迫不足”を指摘。6月には中継ぎ登板も経験し、再起を図ったが思うような結果は出なかった。

 シーズン後には来季への不安をぬぐい去るべく、右ヒジ関節のクリーニング手術に踏み切った。術後は良好で、すでにリハビリも開始している。「右ヒジは問題ない。開幕には間に合うと思う」と気持ちを新たにした。普段はよく笑う好青年。持ち前の“イジられキャラ”もあり「1勝10敗」と書いたTシャツを自ら制作、後輩らに配ったほどだ。リベンジに燃える来季へ、すでに気持ちは切り替わっている。背番号26の逆襲に期待だ。
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