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広島 福井優也投手・2ケタ勝利が最低限

 



 もう停滞は許さない。福井優也はすべての流れを変えようと、すべてを考え直した。来季の目標を問われると「11勝。最低でも10勝」ときっぱり。これまでは具体的な目標を口にすることはなかったが「そんなことも言っていられない。絶対にやらないといけない」と強い決意で公言。

「今までは余計なことを考えたくなかったけど、もう余計なことも考えないといけない。すべてを含めてやるしかない」と明かした。

 2016年は期待に応えられない悔しいシーズンだった。15年に9勝を挙げ、先発ローテの中心として期待された。キャンプ、オープン戦では主力の扱いを受けた。

「心のどこかに余裕ができてしまった」

 オープン戦では絶好調だったが、開幕すると一転。二軍降格を告げられる5月8日までに1勝2敗、防御率5.83。6月から快進撃を始めたチームで1人取り残された。7月28日に一軍に復帰してからは6戦4勝と意地を見せたが「悔しさしかないシーズンでした」と苦い顔を作った。

 勝負の17年へ「もう1回、ローテを取りに行く。キャンプも初日から飛ばしていく。いろんなことでアピールしていく」と意気込む。投球の幅を持たせるため、「自信を持って投げられるように。腕が出てきた後にボールが出てくるイメージ」とカーブも見直した。

 投手陣では永川、江草に次ぐ3番目の年齢となった。

「引っ張っていきたい」

 短い言葉に覚悟をにじませた。
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