24歳となる入団7年目の2017年シーズン、
千賀滉大の個人的な目標はハッキリとしている。それは“タイトル獲得”。初めて先発ローテーションを1シーズン通じて任された6年目は、自身初の2ケタとなる12勝(3敗)をマークした。契約更改でも4000万円の大幅アップとなる年俸6500万円(金額は推定)でサイン。育成出身右腕にとって最高の1年だったとも言えるが、本人には悔しさしか残っていない。
育成出身としては08年の
巨人・山口以来の10勝以上も、タイトルには縁がなかった。特に9月下旬の
日本ハムとの天王山で敗れるなど、最終盤の9月の4試合で1勝2敗と黒星が先行したことが響いた。勝率第1位のタイトルの対象となる13勝には1勝届かず、最終的に千賀を下回る勝率.750で和田がタイトルを獲得。
「(和田から冗談で)ありがとう、と言われた。17年は何でもいいからタイトルが欲しい。どの項目でもそれくらいの数字を残したい」
勝率第1位の賞金でスタッフへの慰労会を開いた和田を見習い、17年は自身が必ずその『役割』を担う意気込みだ。
150キロ超えの剛球に『お化けフォーク』と評される武器で、さらなる飛躍を目指す酉年。
「(16年は)3敗しかしなかったのは良かったけど、勝てる試合はもっとあった。すべての能力を上げたい」
初タイトルで、V奪回に貢献する。