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ソフトバンク 東浜巨投手・課題を乗り越え2ケタ勝利をつかむ

 



 プロ4年目だった昨季、自己最多の9勝をマークした東浜巨は、オフの契約で倍増となる年俸3600万円(金額は推定、以下同)を勝ち取った。ただ、表情は硬く、口は真一文字に結ばれたまま。頭の中には実質“2年目“の今季、この悔しさを晴らすことしかなかった。

「あと少し、届かなかった。1つ1つ勝っていれば(チームの)結果は違っていたと思います。ドラフト1位で取ってもらっている以上、2ケタを目の前にして到達できなかったことは悔しいです」

 4月中旬から先発の一角に食い込み、楽天・則本、ロッテ・涌井ら同一リーグのエース級に投げ勝つなどブレークを遂げた。ただ、2ケタ勝利にあと1、規定投球回数は8イニング。届いていれば歴史的なV逸もなかったのではないかと責任を背負い込んだ。

 1800万円増えた給料も肉体に投資した。昨年12月には2年連続となるロサンゼルス市内での自主トレを行い、1月は大隣と沖縄自主トレ。サプリメントなどの購入にも充てる。昨季は6月16日のヤクルト戦[神宮]までに無傷の5連勝を飾ったが、「夏場以降は状態が落ち、イニングが投げられなくなった。全体的な体力アップは必要だと思う」と東浜。課題は自分が一番分かっている。

「4年目にやっと一軍に定着は恥ずかしいことです。最初から最後まで一軍の先発ローテーションに入りたい」

 2012年のドラフトで3球団競合の右腕には『ジンクス』に構っている暇はない。
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