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西武 渡辺直人内野手・最高の貢献を目指す熟練者

 



 今季でプロ11年目を迎える渡辺直人だが、楽天DeNAを経て西武に加入して5年目。気付けば西武が最長在籍球団となる。以前から「自分でもライオンズの生え抜きだと思うときもあるくらい」とチームへの強い愛着を口にしていたが、キャリア最長の時間を過ごすことになったことで、『渡辺直人=西武』の印象は、より一層強まっていくだろう。もともと「プロに入ったときから、常に全力で、『チームのために何ができるか』しか考えてこなかった」と話す献身的な選手。最高の思い入れがあるチームで、最高の貢献を目指す。

 昨季は故障もあり、70試合の出場にとどまったが、打率.309とキャリアで初の3割超え。また、守備でも内野の全ポジションで起用され、いずれもソツなくこなして対応力の高さを発揮するなど存在感は抜群だった。

 プレーだけではない。仲間思いの人柄から人望が厚く、多くの後輩たちから頼りにされ、慕われる。決して率先してリーダーシップを発揮するタイプではないが、落ち込んでいる選手を見れば食事に誘い、苦労してきた自身の経験を話して励ます。プレーでアドバイスを求めてきた選手には惜しみなく技術を伝授し、上達を促す。熟練者だからこそできる細かな気配りで、チームを支え続けている。

「37歳はまだ老け込む歳じゃない。野球がもっとうまくなりたいし、うまくなれる。やるからには、しっかりとレギュラー争いをしたい」

 虎視眈々と定位置奪取を狙う。
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