ケガに泣かされ続けてきた
亀井善行も35歳を迎える。チームの外野手は一昨年に
高橋由伸、昨年に
鈴木尚広が現役引退し、日本人外野手では最年長となった。
2009年に第2回WBCの日本代表として世界一を経験。同年のシーズンも134試合で打率.290、25本塁打、71打点をマークした。だが、その後は100試合以上の出場が11年、15年の2度きり。2ケタ本塁打は一度もない。毎年のように故障が続いており、「一年間働いたことがない。自分もこのままでは終われない」と並々ならぬ決意がにじむ。
尊敬する同じ左打者の高橋新監督の下で戦った昨季は、66試合で打率.252、3本塁打、23打点。春先に下半身の状態不良で二軍降格した時期もあった。見せ場を作れなかった1年は、ベテランに原点を思い出させた。
「去年の最初は控えでもいいと言ったけど、その気持ちでダメなのかなと思った」
今、亀井の視線の先にあるのは定位置の座だ。
後輩の面倒見がいい亀井のもとには毎年、
橋本到、藤村らがオフの自主トレ同行を志願してくる。今回は
日本ハムからトレードで加入した石川らも加わった。
「1人でやりたいけど、一緒にやりたいというので切磋琢磨したい。今後のためにチーム力も上げていかないといけないので」とチームの未来も見据えているのが、生え抜き13年目のベテランらしい。3年ぶりのリーグ優勝を狙うチームとともに、復活を遂げる。