週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

ソフトバンク 今宮健太内野手・多少の無理もいとわない覚悟

 



 プロ8年目。今宮健太が真っ先に今季の目標に掲げたのが、自身初の全試合フルイニング出場だ。

「絶対に成し遂げたい。結果を残さないと代打を送られる。ショートはずっと出続けないといけないポジション」

 4年連続ゴールデン・グラブ賞を獲得するなど、高い守備力で球界を代表する遊撃手となったが、フルイニング出場は経験がない。レギュラー定着から5年間で打率が2割5分を超えたのはわずか1度だけと、課題の打撃がそれを阻んできた。

 もう代打を送られないために、やるべきことは一つ、打撃の向上だ。そこへ向けては、昨季の『テニス打法』への改造で光が差した。ポイントは足の使い方で、テニスのラケットを振るようにスイング時に左足の軸を強く意識することで、体が突っ込んでしまうことが多かった弱点が改善。6月には月間打率.351、9月にも同3割超えを記録し、自身初の2ケタアーチをマークした。

「どう練習していけばいいのか、それはもう分かっている。これ(テニス打法)をやっていくしかないんだから」

 進むべき道は見えただけに、あとはバットを振り込むだけだ。

 昨年10月に右ヒジを手術し、北九州市内で行う1月の自主トレでの送球練習には球数制限もあるが、打撃は無制限だ。

「(ヒジが)痛くなることもあると思うけど、我慢しないといけない。選手生命にかかわらなければ、無理をすることもある」

 主力の意地と覚悟で、必ず初のフルイニング出場を果たす。
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング