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ロッテ 高濱卓也内野手・手応えと悔しさを糧に

 



 意外にもプロ初本塁打だった。ロッテ高濱卓也が4月15日の日本ハム戦[札幌ドーム]で放った右越えソロだ。2008年高校生ドラフト1巡目で阪神入りし、11年にロッテへ移籍して6年目だった。「9年もかかった。長かったなと思う」と話した。

 今江、クルーズが抜けて内野のポジションが2つ空いたシーズン。「このチャンスを逃したら終わり」と鬼気迫るアピールを続け、「二番・三塁」で開幕スタメンに名を連ねた。初回、無死一塁で日本ハム・大谷から初球で送りバントを決め、勝利に貢献した。定位置をつかみかけたが、4月19日の試合前練習で突然、倒れ込んだ。腰痛だった。1カ月で復帰し、6月中旬までに2本塁打を放つ。しかし、シーズン終盤は痛み止めの注射を打ちながらも痛みに耐えられず、最後は二軍調整を選んだ。

「今年は初球から思い切り振ったのが良かったと思う。あのまま続けていたら、だんだん初球にフォークを投げてきたりするだろうけど、2カ月で3本打てた。ケガは仕方ない」と手応えと悔しさの両方をのぞかせた。自己最多の53試合に出場し、打率.215、3本塁打、13打点でプロ9年目を終えた。

「超追い込み」をテーマに掲げた11月の千葉・鴨川キャンプでも、腰にコルセットを巻いて連日の振り込みをこなした。

「ケガさえしなければ、やれると思っている」

 背番号を「00」から「32」へと変更した節目となる10年目のシーズン、フル出場を目指す。
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