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西武 中村剛也内野手・復活へ練習に没頭する主砲

 



 昨秋から西武第二球場で最も長く、濃厚なトレーニングを重ねているのが主砲・中村剛也だ。トレーニングコーチに組んでもらった厳しいランメニューも厭わずこなし、その後、ハードな内野ノックから、本格的な打撃練習が基本メニュー。自身が最も大事にしている「置きティー」打撃でじっくりと基本を確認し、マシン、時にはロングティーなど、趣向を変えながら、着実に状態を高めている。

 こうした中で特に目立つのが、ともに練習している後輩選手への連日にわたる打撃アドバイスだ

「伝えているのは本当に基本的なこと。人に言うことで、あらためて自分にとっての確認にもなる」

 あえて基本中の基本に立ち返る姿勢にプロ16年目の決意を見る。昨季は右ヒザの状態が芳しくなく、一時は二軍で調整。結果的に108試合出場、打率.238、21本塁打と不本意の一言に尽きる成績に終わった。さらに今季は4年契約の最終年。リベンジに燃える要素は多い。昨秋から痛めた右ヒザへの負担を軽減するため打撃フォーム変更に取り組み、その吉凶が本人はもちろん、チームにとっても非常に大きなカギを握る。

 懸命に汗を流す姿に、視察に訪れた辻監督はうれしそうに微笑み、「(昨季成績から)必死なのは当然。今年はやってもらわないと困る」と大きな期待を寄せる。

『規定打席に達せば本塁打王』の“神話”は継続。今季は自身7度目の規定打席、そして7度目となるキング奪取が見られるはずだ。
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