頼れる主砲・
阿部慎之助は3月に38歳を迎える現在も、絶大の存在感を示している。四番として3年ぶりのリーグ制覇を狙う今季に向け、「目標は1試合でも多くグラウンドに立つこと」と決意がにじむ。
一塁手から捕手への復帰を決めて臨んだ昨季は、春季キャンプから右肩の状態が上がらず、開幕から50試合を欠場。1年目の高橋監督率いるチームは、5月に10年ぶりの7連敗を喫し、最下位転落の危機も味わった。そこで阿部は捕手復帰をあきらめ、交流戦から復帰。初戦となった5月31日の
オリックス戦[京セラドーム]ではいきなり決勝2ランを放った。
シーズン後半は四番に座り続け、打率.310、12本塁打、52打点。規定打席に足りなかったが、4年ぶりの打率3割をマークするなど打線をけん引した。シーズン終了後には球団からは「来季は一塁でフルで出てほしい」と要請され、例年以上に気合を入れてオフを過ごしてきた。
年間通して活躍するため、今季は一塁に専念。「捕手をやめてもプロ野球選手をやめるわけじゃない。やりたい気持ちは心の奥底にしまうよ。野球ができてるうれしさのほうが大きい」とバットで貢献を誓う。1月は正捕手候補の小林とグアムで汗を流し、毎日フリー打撃を行うなど万全な仕上がりを見せた。今季は残り83本としている通算2000安打も視野に入る。リーグV奪回とのダブル達成で、最高の1年にする。