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ソフトバンク 古谷優人投手・故郷の恵みをパワーに

 


 故郷の北海道・幕別町から1500キロ以上離れた『新天地』で、ドラフト2位の古谷優人が近い将来の一軍デビューを目指し爪を研いでいる。1月末の新人合同自主トレ中。視察に訪れた工藤監督がネット裏から見守る中、プロ入り後、初のブルペン投球を披露した。一番左のレーン。1つ空けて隣には即戦力ルーキーの田中。「工藤監督や(田中)正義さんが(隣に)いて。緊張して力が入る場面もありました」と、10代らしく初々しい表情を見せたが、力強い23球を投じた。

 直球の最速は154キロを誇るが、将来性を買われての入団だ。質量ともに充実しているチームの投手陣を考えても、しばらくは体づくりがメーンとなる。それでも初ブルペンでは、自慢の直球に加えカーブとスライダーも披露。見守った工藤監督は「気持ちが強そうなのが伝わってくる」とうなずく。春季キャンプで預かる水上二軍監督も「動きがハマったときは『さすが』という球。体を鍛えていけばもっとスピードも出てくるだろう」と、将来の先発ローテ投手として高く期待する。

 キャンプ第2クール最終日の練習を胃腸炎のため休むアクシデントはあったが、掲げる目標は「3年目からの一軍定着」。現在の体重は76キロで「1年ずつ筋肉だけで5キロ増やしたい。そのためにも食べないと」と、北の大地から遠く離れた新天地へ、実家の母親に定期的に地元の食料も送ってもらいながら、まずはプロの世界で勝ち抜くための体を作っていく。
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