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オリックス T-岡田外野手・チームの雰囲気を変えるため

 


 今年こそ、その思いがひしひしと感じられる。新たに選手会長として迎える今季、目指すはチームの変革だ。すでに春季キャンプから気付いたことは周囲に積極的に助言し、自分で自分にプレッシャーをかけるような強い発言も目立つ。「優勝したい」と繰り返し口にするほど勝利に飢えた主砲が、今年はひと味違った姿を見せる。

 4年ぶりの最下位に沈んだ昨季、チーム内では負けることが常態化しつつあった。悔しさを表さない若手らに対し「ひとつの負けに対する気持ちが軽いように感じた。『あー今日も負けた』というか……」ともどかしさを抱えていた。そんな中でめぐってきた野球人生初の“リーダー”。普段は温厚な性格の持ち主だが、勝ちにこだわるチームをつくるため、「何とかチームを変えたい。雰囲気を変えたいし、先頭に立ってやっていきたい」と闘志を燃やしている。

 キャリアハイに向けて、調整も順調にきている。キャンプでは初実戦となる2月5日の紅白戦から四番に座り、同12日の紅白戦では右翼席に今季1号となる2ランを放り込んだ。視察に訪れた宮内オーナーは「失投を見逃さずホームランにするのは必要なこと。もう一皮むければ日本を代表する選手になる」ときっぱり。生え抜きの12年目に対する期待の大きさをうかがわせた。キャンプ中は毎日若手とともに、空が暗くなるまでバットを振り込み、練習の虫と化している。頼もしさが増したT-岡田が21年ぶりVの立役者となる。
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