そのスイングには希望がぎっしり詰まっている。ドラフト5位のルーキー、
細川成也の打撃に
ラミレス監督の目が釘付けになった。
一軍のキャンプ休日だった2月10日。嘉手納で行われている二軍キャンプを視察した指揮官は打撃練習でサク越えを連発する18歳に見とれ、一軍の紅白戦と練習試合での起用を即決。細川はその期待に応える。12日の紅白戦では五番で先発し、6回に右翼への適時三塁打。ラミレス監督は「打席で恐れていない。
アレックス・カブレラ(元
西武ほか)のようだ」とそのパワーとスイングを称賛した。
翌日の13日の
阪神との練習試合では途中出場。左腕・島本に3球で追い込まれたが、細川は「小さくならずにフルスイングしよう」と信条を貫いた。4球目の外角高め、137キロの直球を強振すると、「打った瞬間にいったと思った」。打球は大きな弧を描いてバックスクリーンへ飛び込んだ。ラミレス監督は「パワーはある。あとはボールにコンタクトすることに集中するだけだよ」と笑顔。「無理に打球を引っ張ろうとしない。外角に来たら逆方向やセンター方向にも打てる。素晴らしい打者になるよ。まだ18歳。本当に楽しみだ」と明るい未来を予言する。
筒香の後継者として、期待は大きい。現段階で球団は二軍で打席数を与え、じっくりと成長させる方針。細川は「プロは変化球もすごいし、真っすぐも走っている。新人らしくどんどんアピールしたい」と意気込んでいる。