3年ぶり奪回に向けて機は熟した。西川遥輝が満を持してタイトルを狙う。昨季は潜在能力が開花。打撃では粘り強さと好不調の波に負けない精神力を身につけた。7月31日のソフトバンク戦[札幌ドーム]から45試合連続で出塁するなど、トップバッターとしても定着。日本シリーズでは史上2人目のサヨナラ満塁本塁打を放つなど輝きを放った。

　狙うは首位打者と盗塁王だ。昨季の打率はリーグ2位の.314。自身初の3割超えを果たしたが、確実性に「プラスアルファで」と長打力アップも目指す。過去のシーズン最多本塁打は2014年の8本。ツボにはまればスタンドへ運ぶパワーは十分。状況に応じたボールの見極めをしながら、一発の怖さも相手に植え付けるつもりだ。

　盗塁王は3年ぶりの栄冠を目指す。昨季はリーグ3位の41盗塁。「シーズンを通して戦えるスタミナを」と、オフは体力強化とともに瞬発力を高めるウエート・トレーニングを行った。現在632打席連続で併殺打なしという記録も継続中。順調に行けば金本知憲が01年から02年にかけて記録した歴代1位の1002打席に今シーズン中にも到達。タイトル奪回とダブルの記録達成も視野に入れる。

　プロ7年目は1億円プレーヤー(金額は推定)として臨む。

「もらって当たり前くらいの選手になりたい。まだ第1段階みたいな感じ」

　自らが望むレベルはまだまだ手の届かないところに設定。背番号7がさらなる高みを目指す。