糸井(当時
オリックス、現
阪神)とともに、53盗塁で昨季の盗塁王に輝いた
金子侑司。2年連続受賞へ純粋に意欲はあるが、それが決して簡単ではないことは、昨年の経験から身にしみて分かっている。だからこそ、今季の目標盗塁数には、「40」を掲げた。
昨季の「53」と比べると、一見、控えめな感じもある。だが、むしろ、その逆だという。
「(早い段階で優勝、CS出場の可能性が消えた)去年は、チーム状況もあったので、自分が走りやすい環境を周りの人に作ってもらえたからこそ、あの数に到達できました。でも今年は、チームは当然上位争いすると思うので、むやみに走ることはできないですし、(打順などの)環境、相手のマークも変わってくると思うので、その中で、まず『40』を目指したい」
チームが上位争いをすることを想定して導き出した、チャレンジの数字。
「去年は、正直、むやみやたらと走ったこともありました。でも、今年は、1個1個の質にもこだわりたい。丁寧に、かつ大胆に走りたいと思っています」
昨季、プロ入り4年目で初めて、シーズン通して一軍で試合に出続けた。その中で、盗塁王という明確な結果を残せたことで、「野球選手になって、また、もう1つのスタートラインに立てたなという感じ。ここでつまずきたくないので、2年目、またしっかりとやらないといけない」。きちんと地に足をつけた背番号2が、今年も華麗な走りでスタンドを沸かせる。