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中日 大島洋平外野手・最多安打の先へ

 


 リーグ2位の175。これは昨シーズンの大島洋平の安打数だ。トップの広島・菊池との差はわずか6本。この近くて遠い壁をぶち破るべく、着実に準備を進めている。

 その決意は握っているバットにも表れている。プロ8年目で初めて長さを変えた。これまでの33.5インチ(約85センチ)から34インチ(約86.3センチ)へ。

「使いこなせれば、力を入れなくても飛ぶ。余計な力がいらないから、無理に振らなくなると思う」

 通常、バットは長いほど遠心力が増して強い力を生む半面、操作性が悪くなる。それでも振りこなせる技術と体力がある、と判断した。

 そのための体づくりにも成功した。1月の自主トレでは、大阪府貝塚市内で、松井佑、高橋を連れ、1日8時間のハードトレを敢行。ウエート・トレーニングと有酸素運動を交互にこなすサーキットトレでいじめ抜いた。「年々、トレーニングの強度は増している。自分の体を自在にコントロールできるようにするのが目的。良い感じで体は動いている」。その成果を実感する毎日だ。

 その先に見据えるのは、最多安打のタイトルはもちろん、2014年に記録した球団最多タイの186安打超えであり、自身初の200安打達成だ。

 今季から3年契約も結び、責任感が増した。「夏場を乗り切ることが大切。そのための準備はしている」。大島の躍動なくして、チームの浮上もありえない。
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