ルーキーながら猛アピールを続けている。ドラフト2位の
石井一成が一軍スタートとなった春季キャンプを大きなアクシデントもなく完走した。
「一軍の雰囲気にも慣れてきました」
定評のある遊撃または二塁の守備力に加え、シュアな打撃でも首脳陣の視線を集めた。
本職の遊撃にはレギュラーとして中島卓がいる。コンディション不良で出遅れた先輩が二軍スタートとなる中で、実戦でもイキイキと躍動した。オープン戦初出場となった2月25日
阪神戦(名護)では3回にチーム初安打となる逆方向への左翼二塁打。キャンプ中の実戦では緩い変化球は思い切り引っ張るなど、状況に応じた打撃を披露した。
守備も前評判どおりの動きだった。送球は地肩の強さに加えて制球も問題なし。二塁手としても対応できそうな雰囲気がある。経験値では中島卓、田中賢には及ばないが、伸びしろを感じさせたキャンプだった。
「これで満足していてはダメ」
謙虚に初々しく、まだ勉強の日々が続いていく。
中島卓も一軍に復帰し、最高のお手本の近くで開幕一軍を目指すことになる。あこがれの選手は
広島の
田中広輔。
「攻守走3拍子がそろっているので」(石井)
若手がガムシャラに突き進んでアピールする2月から、シーズンへ向けて主力が本格稼働する3月。レギュラーの壁は厚いが、真価を発揮すれば二遊間の新たな顔になる可能性は十分にある。