廣岡大志が遊撃手争いのダークホース的存在だ。見せ場を作ったのが沖縄・浦添キャンプ中の2月13日。韓国・ハンファとの練習試合に「七番・三塁」で先発出場すると、3回に今季初打席本塁打となるソロを左翼席へ放った。チーム全体でも2017年の第1号となった。
「キャンプで取り組んでいることが打席で出せました。でも風がフォローだったし、まだ完璧なスイングではないです」
プロ2年目の19歳。新人だった昨年9月29日の
DeNA戦[横浜]で、引退試合の
三浦大輔からプロ初打席本塁打を放つ鮮烈デビュー。レギュラーシーズン後は野手最年少で出場したU-23W杯(メキシコ)で初代王者の一員となり、11月下旬からはウインター・リーグ(台湾)に参加。野球漬けの1年を送った。
バットを高く掲げて左足を上げる打撃フォームは、
山田哲人にそっくり。「試合になると、力んでバットが下から出てしまう。上から振る練習をしている。試合でも練習どおりのスイングができるようにしたいです」と反省したが、真中監督は「遊撃手のレギュラーは決まっていない。廣岡が力を発揮すれば(レギュラーもある)。若手が張り切ってくれるとムードもよくなる」と評価した。
大引や西浦、谷内といった正遊撃手候補に廣岡の名前も加わった。守備も連日の特訓。「練習は苦じゃありません。一軍で活躍したい気持ちが強い」と話す廣岡の奮闘は続く。