無風だったはずのポジションに変化が起きつつある。
DeNAの新外国人・
パットンの存在がそうさせた。
「いつまでに誰をクローザーにするか。山崎康とパットンに対しては、平等にチャンスを与えたいと思っている」
ここ2年は山崎康が務めてきた守護神について、
ラミレス監督は踏み込んで発言。高いレベルでの競争を求めた。
昨季はワールド・シリーズを制したカブスで16試合に登板。「カブスとDeNAの雰囲気は似ている。若い選手が多く、雰囲気も非常に明るい。チームに求められたポジションで最善を尽くす」。最速157キロの快速球とスライダーが武器。新天地で地位を確保するのに多くの時間はかからなかった。
「日本のボールには慣れている。滑りにくいからスライダーやスプリット、チェンジアップが投げやすい」
2月17日の
ヤクルトとの練習試合(浦添)で初実戦。1回無失点で2奪三振、直球は149キロを計測した。3月4日の
楽天とのオープン戦(倉敷)も1回無失点。指揮官が「開幕30分前に決める」とさらに迷うほど、山崎康をしのぐ内容でアピールしている。
パットン本人の理想は切磋琢磨すること。「お互いに助け合うチームメート。彼を見て気づくことがあればアドバイスするし、逆に僕にも言ってもらいたいね」と笑みを浮かべた。三上、須田、田中健らと構成する救援陣。1998年以来の優勝へ、確かな推進力となりそうだ。