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広島 松山竜平外野手・再びスタートダッシュを

 


 WBC組不在のオープン戦、広島打線で中軸を任されている松山竜平がアピールを続ける。四番奪取を宣言して迎えた今年、キャンプ初日からキレのある打撃で快音を連発している。

 一昨年秋からウエート・トレーニングを継続してきたことで、昨季は春先の好スタートにつながり、大きなケガなく過ごすことができた。「ビッグレッドマシンガン」とも呼ばれた破壊力ある打線の中、松山も与えられた出場機会で3.4月は月間打率.375、5月も.322と好成績を残した。

 一昨季までは春男というよりは、シーズン途中から徐々に状態を上げていく印象があった。だが、ここ数年は1月の自主トレからバットを振り込み、さらにウエートが奏功した。

「最初は硬い筋肉をつけるとケガにつながると思って筋トレはやっていなかった。それでも石井さん(打撃コーチ)に言われて続けた結果、ケガがなくなった。僕にはそれが一番ですけど、力がつけばその分、打球も飛ぶと思う」

 初めて開幕一軍を勝ち取った12年は『早春男』だった。全試合に出場したオープン戦で打率.403を記録し、首位打者となった。だが「あのときは何で打てているか分からなかった。何となく結果が出ていただけ」と振り返る。シーズンでは思うような打撃ができず、5月には二軍降格。不本意な1年となった。あのときの自分とは違う。

「自分の中に、これというものがある」

 ブレない強さが、2年連続の春男を予感させる。
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