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巨人 小林誠司捕手・先頭に立つ1年に

 


 昨年とは見違えるのは、さらさらヘアーから丸刈りになったからだけではない。小林誠司は今年に入ってからの3カ月間で、見違えるほどたくましくなったのだ。WBCで日本の正捕手として活躍した強肩捕手に、大化けの予感が漂っている。

 プロ3年目の昨季は129試合に出場し、打率は規定打席到達者で両リーグ最下位の.204。2014年ドラフト1位で入団し、長く正捕手だった阿部の一塁転向などで出場機会を与えられてきたが、首脳陣を満足させられていなかった。昨オフが転機となった。阿部に志願し、1月のグアム自主トレに同行。「変わらないといけないと思った。迷いはなかった。(鏡を見て)すっきりしたな、よし頑張ろうという気持ちになりました」と、気合の丸刈り頭で臨んだ。約2週間の合宿では毎日、捕手論や打撃の指導を受け、「自分に足りない部分はたくさんあるけど、成長していかないといけない。全試合出たい。とにかく勝ちたい」と自覚が芽生えた。

 変身ぶりは、世界の舞台で現れた。3番手捕手の位置づけで臨んだ3月のWBCでは、レギュラーとして起用され、チームトップの打率.450と大活躍。準決勝敗退となったものの、ラッキーボーイとなり、巨人の首脳陣どころか、日本中に成長をアピールした。

 休む間もなく、3月31日には中日との開幕戦[東京ドーム]が待つ。この勢いがシーズンまで続くか。チームに引っ張られていた小林が、今年は先頭に立つ。
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