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ロッテ 有吉優樹投手・試行錯誤の末につかんだ一軍切符

 


 新人では唯一となる開幕一軍をつかみ取ったのが、ドラフト5位の有吉優樹だ。オープン戦7試合、計6回2/3を無失点。アピールが実った。

 カットボールを武器に、強気に内角を攻めるのが持ち味。チームでは中継ぎ陣の一角を担うことになるが、これまでは先発の経験しかなかった。オープン戦では先輩投手陣の助言を受け、肩の作り方などから試行錯誤した。一度肩を作っておく方法や、登板が決まってからキャッチボールを始める方法などを模索。調整が手探りの中で結果を残しただけに、まだまだ発展途上ともいえる。

 2月の石垣島キャンプでも連日ブルペン入りするなど、タフネスぶりを存分に見せつけてきた。伊東監督も、1年目ながらここまで存在感を示し続けたことに、「使い勝手がいい。いつでもどこでも投げられる投手だし、ルーキーとしては十分な働きをしてくれている」と高い評価。英二投手コーチも、「右も左も苦にしない。十分戦力として楽しみです」と合格点を与えていた。

 地元の千葉出身。東京情報大4年のリーグ戦で登板した場所が、プロでの本拠地になった。社会人として九州三菱自動車で4年を過ごした遅咲きの右腕だが、即戦力投手としてまずは一つ目の目標をクリアした。

「目の前の試合を毎日必死にやるだけ。中継ぎの役割を意識して、テンポよくゼロでいければ」

 意気込みは控えめだが、豊富な中継ぎ陣の中でフレッシュな風を送り込みたい。
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