プロ2年目の2013年以来、自身2度目の開幕一軍入りを果たした
小石博孝。前回は1試合、打者1人に対して投げただけで開幕から6試合目に先発した涌井(現
ロッテ)の交代要員としての立場だった。だが今年はチームに欠かせない中継ぎの柱の一人へと成長し、大きな期待を背負っての開幕メンバー入りとなった。
5年目だった昨年は飛躍的に成績を伸ばした。武隈、増田に次いで、チーム3番目に多い50試合に登板。防御率も3.74と、キャリア最高の数字となった。結果が出た最大の要因を、本人は「長いイニングが投げられる人というところで、たまたまハマって、そんなに大きな失敗もなかったのが良かったのかなと思います」と振り返る。
言葉どおり、回またぎも珍しくなく、3イニング以上も数試合あり、時には5回1/3を投げ、無失点に抑えたこともあった。その中で、着実に首脳陣やチームメートたちからの信頼を勝ち取っていきチーム内での存在価値を高めた。
左腕である上、投球フォームが変則とあって毎年、首脳陣から「特徴のある小石が戦力に加わってくれれば」と、その台頭が待ち望まれてきた。いよいよ、その期待に結果で応える時が来た。
「毎年必死にやっていますが、一軍で投げないと、チームに貢献したという形には残らない。去年と同じではいけないので、今年は登板数以上に、内容を良くしたい」
背番号29の年間を通した安定した投球が、チームの4年ぶりAクラス入りには欠かせない。