週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

広島 薮田和樹投手・好スタートを誓う

 


 ロングリリーフから先発枠を虎視眈々(こしたんたん)と狙う。薮田和樹が3年目で自身初の開幕一軍をつかみ取った。故障に泣かされていた過去2年の自分と決別。キャンプ、オープン戦と結果を残し、その座をつかみ取った。畝投手コーチは「ロングリリーフや、ビハインドの展開。そのなかで5回、6回というところを任せたい」と役割を明言した。150キロを超える直球と鋭く落ちるフォークもあり、中継ぎとしての適性もあると判断された。

 もう痛みに苦しむのはごめんだ。衝撃デビューはルーキーイヤーだった。亜大時代の実績がほとんどないにも関わらず2015年ドラフト2位で入団。同年7月1日の巨人戦[東京ドーム]でデビュー、5回2失点で初勝利を飾った。しかし以降は肩の痛みに苦しんだ。2年目の16年も、初昇格が7月30日。白星は8月11日だった。3勝をマークしたが、出だしが遅いイメージがつきかけていた。

 畝投手コーチの助言もあり、オフに肩をスムーズに回すフォームを追い求めた。春季キャンプから結果が如実に現れる。2月8日の最初のシート打撃で打者を圧倒した。いきなり最速は154キロをマーク。「8割で投げました。全体的に良かった。去年までは全力で腕を振って150キロだったので」と手応えをつかんだ。オープン戦ではすべて中継ぎで8試合に登板。6回1/3を投げて防御率1.42と結果を出した。

 最初の目標をクリアし、長い1年が始まった。
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング