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オリックス 伊藤光捕手・勝利のために成長を続ける

 


 節目の年に新たな挑戦が始まっている。かつては捕手として日本代表にも選出された実力派ながら、今春のキャンプから三塁の守備にも就き始めた。すべては試合に出るため、そしてその試合で勝利に貢献するために前向きに取り組んでいる。2008年に明徳義塾高から高校生ドラフト3位で入団。プロ10年目の今季は、本職の女房役ではもちろん、昨季から守り始めた一塁、そして三塁と3つのポジションで、背番号22が躍動している。

 捕手目線は忘れない。4月4日の西武戦(メットライフ)、一塁で先発したが、捕手・若月の頭部に打者のバットが直撃したため、6回からマスクをかぶることに。「野手からキャッチャーと途中から行くのが一番難しい」と話しながらも、落ち着いたリードで海田から始まる4人のリリーフ陣を好投に導き、4回を無失点に抑えた。翌日は捕手で今季初のスタメン出場。松葉と平野のリレーで12球団最速となる完封勝利を挙げた。「どこで試合に出ようと、映像とか打者の感じとかを頭に入れてからいくようにしている」と捕手としての勉強は欠かさない。真面目な姿勢が首脳陣にも再評価されている。

 もともと投手兼内野手だったこともあり、高校以来という三塁の守備も軽快にこなす。肩の強さに加えて、風岡内野守備走塁コーチは「ポジショニングは勘のような部分もあるけど、光はこちらが言わなくても守れている」とセンスを感じ取っている様子。10年目、まだまだ成長を続ける。
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