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DeNA 田中健二朗投手・10年目の苦しい開幕

 


 視線を落とした。まさかの乱調だった。4月2日のヤクルト戦[神宮]。4対4の延長10回、田中健二朗がマウンドに立った。節目のプロ10年目。「チームが勝つために、1試合でも多く投げて貢献したい」と誓うシーズンの初登板だった。一死から畠山に左前安打。中村は四球、西浦には死球を与えた。一死満塁となったところで降板。代わった須田が鵜久森にサヨナラ満塁弾を食らった。

 4日の巨人戦[横浜]では2点を勝ち越された8回一死一塁で救援失敗。1ストライクからの高め直球を四番・阿部に右翼スタンドへ運ばれた。2013年9月から17試合(計14回)続けていた巨人戦の無失点もストップ。苦しいスタートだった。

 昨季は61試合で5勝3敗23ホールド、防御率2.45。巨人とのクライマックスシリーズ(CS)第1ステージ第3戦(10月10日、東京ドーム)では同点の9回から代走・鈴木をけん制で刺し、細かな技術の高さでも貢献した。ラミレス監督の信頼は厚く、須田やパットン、三上とともに守護神・山崎康へつなぐ左のセットアッパーとして計算。開幕から2試合で4失点(昨年は12失点)と打ち込まれたが、翌5日の同カードは1回無失点と立て直した。

 07年の高校生ドラフト1巡目で入団。同期の現役選手は桑原(阪神)と佐藤(広島)だけになった。「結果がすべて。1日1日、やるべきことを精いっぱいやっていきたい」。巻き返す機会はたくさんある。
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