週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

ロッテ 佐々木千隼投手・新人王を目指して

 


 大歓声に、初々しい笑顔で応えた。ドラフト1位・佐々木千隼が4月6日の日本ハム戦(ZOZOマリン)でプロ初登板初先発し、5回3安打1失点でプロ初勝利を手にした。初めてのお立ち台も経験し「こんばんは。初めまして、佐々木千隼です。今日は寒い中、応援ありがとうございました。また次もよろしくお願いします!」と照れくさそうに声を張り上げた。

 1点リードの5回には同学年の大谷、侍ジャパンの中田を空振り三振に斬って取った。オープン戦4試合で1勝0敗、計15回1/3で防御率0.59。しっかりとチーム内競争を勝ち抜いてこの日のマウンドをつかんだ右腕は、昨秋ドラフトで外れ1位ながら5球団が競合した即戦力投手としての期待に応える力投を見せた。

 崩れそうになりながら耐える姿には、伊東監督も「彼の持っている力。初めてで勝ち星を取れたのは今後につながる一番の自信になると思う」と手放しで喜んだ。開幕6戦目。楽天・高梨と並び、12球団の新人の中での白星一番乗りのオマケもついた。

 それでも、5回までに97球を要し、毎回の6四球を与えてしまった投球内容を振り返ってみても、まだまだ取り組まなくてはいけない課題は山積み。ベンチで降板を告げられた際には、指揮官から「けん制や、走者を出してからの投球を研究するように」との「宿題」も課された。佐々木自身も、「喜んでいる場合ではない」とキッパリ。新人王を目指す道のりは、始まったばかりだ。
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング