開幕から対戦カードが一巡した金本
阪神は1年間十分に戦える手応えを得た。そのチームをけん引しているのは額面どおりの働きを見せる
糸井嘉男だ。
昨季は126通りのオーダーが組まれたが、糸井が開幕から「三番」に固定されたことで打線も組みやすくなった。
本人は「1年1年が勝負になる年齢になってきた」と語っているように、新天地1年目は結果が求められるが、今のところその期待に応えている。
4月は、昨季の覇者・
広島と開幕3連戦を含めて6試合をこなしたが、ここまで3勝3敗のタイと互角に渡り合った。これも糸井の勝負強さによるところが大きい。
開幕となった3月31日の広島戦[マツダ広島]では、いきなり3安打3打点の阪神デビューを果たした。しかも沢村賞左腕のジョンソンを引きずり降ろしての白星で苦手意識を振り払った。
その後も開幕から6戦連続で打点をマークして上昇気流に乗った。センターからの「レーザービーム」の強肩も披露するなど攻守に貢献している。
糸井が「おやじに初めて連れられてプロ野球を見たのが甲子園だった。興奮した」という聖地で阪神ファンを沸かすプレーを連発している。
4月中旬には調子を落としかけたが踏ん張り、再上昇するなど超人ぶりを発揮し続けている。自分自身で「超のつく人やからしょうがない」という超新戦力がチームをV戦線へと導く。