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ヤクルト 星知弥投手・理想は“火の玉”ストレート

 


 上々のデビュー戦だった。開幕2戦目となった4月1日のDeNA戦[神宮]。5点ビハインドの7回、ドラフト2位右腕・星知弥がプロ初登板。先頭のシリアコから空振り三振を奪うと、田中浩を一ゴロ。最後は147キロの直球で倉本を空振り三振に仕留めた。「緊張はなかった。気持ち的にもすんなり入れた」。明大時代に慣れ親しんだ神宮のマウンドで躍動した。

 プロ1年目。春季キャンプの一軍キャンプに抜てきされると、最速156キロの真っすぐで評価を上げていった。藤川(阪神)を理想とするストレートは、本家のように“伸び“を感じさせる。正捕手の中村も「ベース上の力を感じる直球」と太鼓判を押す。オープン戦でも7試合に登板し、計9イニングで1失点。結果を残し、見事に開幕一軍の座をつかんだ。

 開幕してから3試合連続無失点。伊藤投手コーチは「それだけの力がある」と認め、4月9日の広島戦[マツダ広島]からは“7回の男“に指名した。その試合は1点リードの7回に登板し、味方の連続失策などでプロ初失点。0回1/3を1安打4失点(自責点0)でプロ初黒星を喫した。12日の中日戦[神宮]では同点の延長10回からマウンドに上がり、亀澤にプロ初被弾するなどして3失点。悔しい2敗目となった。

 現在は首脳陣の配慮から“7回の男“ではなくなったが、真中監督の評価は高い。それでも、星は「先頭打者の四球とかをなくしていきたい」。自分を客観的に見られる冷静さも右腕の武器だ。
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