虎の守護神に固定された
ラファエル・ドリスが安定した力を見せつけている。それは不安定だった1年前とは大違いのマウンドさばきだ。「何セーブ挙げたいとか、数字のことは気にしていない。1試合、1試合投げていってセーブを積み上げていきたい」
来日1年目は右ヒジに不安があり手探りの状態だった。34試合(3勝3敗8セーブ)に登板したが、オフには右ヒジ手術を受けることから契約を解除された。
今春キャンプは球団の配慮もあってテスト生としての参加にこぎつけた。長身から投げ下ろす投球は魅力的で最終的にGOサインが出され再入団という経緯があった。
当初ストッパーは
マテオと
メンデスなど複数が候補だったが、三振を取れるフォークを持ち球にするドリスに白羽の矢が立った。投げてみないと分からなかった昨年と違って制球力が定まったのも大きい。
フタを開ければセーブを稼ぎまくっているドリスだが、懸案の右ヒジの状態にも「去年は痛みがあったけど、もう不安はない」と万全を強調する。
昨オフ手術を受けたドクターからは「新しいヒジを手に入れた」とお墨付きをもらった右腕は、さらにフル回転が可能になった。
阪神外国人では
呉昇桓の41セーブがシーズン最多。4月23日の
巨人戦[東京ドーム]で早くも9セーブ目を記録。クローザーの奮闘ぶりはチームの上位浮上につながっていく。