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巨人 亀井善行・代打の亀様

 


 名前がアナウンスされると、スタンドから大歓声が沸き上がる。勝負所の試合終盤、ファンは“代打の亀様”を待っているのだ。プロ入団13年目の亀井善行が、代打の切り札としてチームを支えている。

「思い出したくもない1年」と振り返る昨季は開幕スタメン出場を勝ち取ったが、下半身の故障などでわずか66試合の出場にとどまった。今春キャンプもニ軍スタート。一軍合流は開幕6日前の3月25日とギリギリで、オープン戦は2打席で無安打だったが、フタを開けてみれば絶好調だ。

 4月2日のDeNAとの開幕3戦目(東京ドーム)、1点リードの6回一死二、三塁で岡本の代打で登場すると、右翼線への2点適時二塁打を放ち、お立ち台に上がった。同17日の中日戦(ナゴヤドーム)では、1点リードの9回に代打で中前適時打を放ち、2対0の勝利に貢献。この時点で今季の代打成績は打率.714(7打数5安打)、7打点。二軍調整中に「田代(富雄、二軍打撃コーチ)さんから1球で仕留めろと言われてきた」と、意識改革をしてきたことが、現在の好結果につながっているという。

 試合中に行うベンチ裏での素振りやストレッチなどの代打の備えは、入団前からあこがれとし、自主トレにも同行した高橋監督がお手本だ。「高橋監督を胴上げしたい。その気持ちだけが強いです」。昨季、チームはリーグ最低の代打打率.156だったが、今季は村田、脇谷とともに強力代打陣で高橋監督を支える。
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