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西武 中村剛也・大爆発する6月へ

 


 昨年までの戦友・岸(楽天)との初対決(5月7日)で第9号を放ち、本塁打争いのトップに並んだ中村剛也。今季は開幕から絶好調で17試合連続安打を記録。徐々に打球の角度も上がり、コンスタントにサク越えが見られるようになったが中村のエンジンが全開になるのは、実はこれからだ。

 というのも、2010年以降、本塁打王に輝いた11年、12年、14年、15年の月別成績をそれぞれ見てみると、15年を除き、6月と8、9月に量産している傾向が目立つ。自己最多の48本塁打を記録した11年には6月に2番目に多い9本、9月に最高の11本。12年は6月、8月ともに最多の7本。そして、14年も6月7本、8月11本といった具合である。6月と8、9月にいかに本数を稼げるかが、タイトル奪取へのカギを握っていると言えるのかもしれない。

 これからまさにその大事な6月に突入する。今年は例年以上にコンディションが良く、5月11日現在、1試合のみ右足首の炎症で欠場したが、それ以外はすべて先発出場。DH起用の2試合を除いては、三塁を守り続けている。昨季苦しんだ右ヒザの状態も問題なく、心身とも非常に充実した状態で得意の月を迎えられるとなれば自然と大爆発を期待せずにはいられない。

『規定打席に到達した年は本塁打王』の伝説を、また更新できるか。「僕の成績がチームの成績に直結する」と自覚を強める今季。チームのため、そして昨季手放した『キング』の座を獲り返すべく、おかわり君がいよいよギアを上げる。
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