思い描いたようなスタートは切れなかった。飛躍が期待される
釜田佳直は、5月10日の時点で4試合に先発し1勝2敗、防御率7.45。平均投球回も5回に届かず「長いイニングを投げたいという思いは、いつも持っている」と悔しさをにじませた。好調のチームに乗り遅れた感は否めない。
開幕まで不安はなかった。キャンプを順調にこなし、オープン戦は3試合に登板。1勝0敗、防御率1.20と安定感抜群の投球を見せていた。ファームでの調整登板を1試合はさんで、4月5日の
ソフトバンク戦(Koboパーク宮城)で自身初登板を迎えたが、4回7失点KO。3回に今宮の打球が右足を直撃する不運もあったが、初登板でつまずいてしまった。
オープン戦の好投が裏目に出た。「このままいければと思ったことで、本来の姿と離れていった。低めで併殺を取ろうとか、うまく投げようとしていた。もっと大胆にいったほうがよかったかもしれない」。安定感のある投球を続けていたことで、力で押す本来の姿が影を潜めていた。
4月21日の登板後、登板機会がなかったこともあり、一度登録を外れた。一軍に帯同しながら、ランニング量を増やし個別にノックを受けるなど、“ミニキャンプ”を敢行。「暑くなってきたときに勝負所がくると思う。そこで元気な姿で、生き生きとプレーできるようにしていきたい」。ここから状態を上げ、夏場の苦しい時期に恩返しするつもりだ。