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DeNA 田中健二朗・フォームは戻りつつある

 


 昨季、ブルペン陣の柱として自己最多の61試合に登板し、防御率2.45をマークした田中健二朗にとっては開幕からもどかしい投球が続いた。

 防御率81.00からのスタートだった。今季初登板は4月2日のヤクルト戦(神宮)。4対4の延長10回を任されたが、一死から安打と2四死球で満塁として降板。救援した須田が代打・鵜久森にサヨナラ満塁弾を浴びて試合が終わった。敗戦投手となり、防御率は跳ね上がった。「何もないです」。悔しさをにじませ球場を後にした。

 4日の巨人戦(横浜)では阿部に2ランを浴びた。その後も安定感を欠き、いつの間にか接戦で起用される左投手は、好調の砂田となっていた。田中健は「自分の状態は良くないとは思っていたけど、結果がこんなに悪くなるとは思ってなかった。心と体のギャップがあった」と冷静に自己分析する。

 だが、5月2日の巨人戦から9日の中日戦(ナゴヤドーム)までは5登板連続で無失点と徐々に復調し、防御率を4.91まで下げた。「打者に向かっていけている。状態は上がっている。もう一つ上の段階にいければ」と口調も明るい。「体が縦回転になってきていると感じる。同じ直球が抜けるのでも抜け方が良くなってきた」とフォームが戻りつつある手応えをつかんでいる。

 シーズンは始まったばかり。「成績を残さないと現状は変わらない」と腕を振る。勝利を引き寄せるために、背番号46の活躍は必要不可欠。必ず頼りになる時が来る。
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