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中日 大野雄大・中継ぎから復調誓う

 


 開幕からはや1カ月が過ぎても、まだ笑えない。5月6日の巨人戦(ナゴヤドーム)。今季6度目の先発マウンドに上がった大野雄大は初回に坂本勇から先制ソロを浴びると、4、5回にも立て続けに失点。5回2/3を9安打3失点で早くも今季3敗目を喫した。「我慢するのが先発の役目ですけど、それができなかった」。苦しい現実を直視する。

 未勝利のふがいなさ。「体も悪くない。ボールも悪くない。でも、やられている。結局打たれている球は1つ、2つ甘いし、そういうところです」。

 持ち味である140キロ台後半の直球で押せているだけに、試合を決める失投が余計に悔やまれる。「球種の使い方とかですかね」と、あらためて自らの投球を省みる。

 連続2ケタ勝利が3年で途切れ、迎えた今季。変化球に頼りがちだった昨季のスタイルから脱却して「真っすぐの強さを取り戻す」と強みを見つめ直した。スライダーの精度を上げようと体を横にひねる悪いクセを修正。オープン戦を通じて「つかんだ」と自信を宿し、務めた開幕投手。3月31日の巨人戦(東京ドーム)で6回6失点。ここから負の連鎖が始まった。

「ここまで迷惑をかけているので、少しでもチームのために働きたい」。再生の第一歩として自ら選んだのは中継ぎ。「短いイニングを全力で投げる」。景色が変われば、また新たな発見があるかもしれない。エースを担うべき立場として、選手会長として、このままでは終われない。
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