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日本ハム 近藤健介・驚異的な出塁率で打線をけん引

 


 この男が文句なしの序盤戦MVPだ。2015年シーズンにリーグ3位の打率.326をマークした打棒が進化した。昨季は左ヒザ痛を抱えて不本意な成績に終わったが、今季も万全ではないもののコンスタントに結果を残している。5月16日現在で打率.430、出塁率は驚異の.568。35四球も両リーグトップをひた走る。

 選球眼の良さが好調な数字を引っ張っている。「しっかりボールが見えている」とストライク、ボールを見極める確かな眼力から打つべきボールを定める。ミスショットの少ないバットコントロールはもちろん、内角を攻めてくる難しいコースにも対応できる技術がある。さらに粘って四球を選ぶこともできるなど、ここまでは手が付けられない状態だ。

 大谷翔平が左太もも裏肉離れで離脱後は主に「三番・DH」が定位置となった。左ヒザは不安が付きまとうため、右翼守備の機会は限定されている。5日のオリックス戦[京セラドーム]では右ヒザ外側に死球を受け、その後の2試合を欠場。大事には至らなかったが、首脳陣は肝を冷やした。打線でただ1人開幕から好調を維持し続けるだけにチームの巻き返しのカギも握る存在で、影響力は日に日に増している。

 打率は4割台を継続中だが、無関心を貫いている。「打率は上がったり下がったりする。ヒット数はこだわっていきたい」と積み重ねていく数字にはこだわりを見せる。昨季の日本一軍団の逆襲には、近藤の猛打が欠かせない。
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