開幕ダッシュへの貢献は計り知れない。
美馬学は5月6日まで開幕4連勝をマークした。同13日の
ソフトバンク戦(熊本)で、5回2失点で今季初黒星を喫したが、防御率も2.51と安定感を見せている。開幕戦ではインフルエンザで離脱した岸の代役をしっかり務め、
オリックス・金子、
ロッテ・涌井、
日本ハム・有原らエース級と対戦しながら残した数字。則本、岸が比較的楽な番手で投げられているという意味でも、大きな価値がある。
自身も万全とはいえない中で迎えた開幕だった。キャンプ中から、股関節から連動する腰痛に苦しみ、投げ込みが不足。それでも「状態はむしろ良くなってきている。我慢してよかった」。4月22日のソフトバンク戦[ヤフオクドーム]では、登板過多の中継ぎ陣を休ませるため133球完投。チームに多くのものをもたらしている。
個人的にも、次々と苦手を克服している。4月22日には約4年ぶりにソフトバンク戦で白星を挙げ、5月6日の
西武戦で勝ったメットライフドームは、2012年の先発転向以来、昨季まで5度の先発で勝ち星がなかった球場。「僕はそういうのがつきまとってきたので、今年で払拭できたら」と笑った。
梨田監督も「美馬もしっかり試合をつくってくれている」と高く評価している。「力まずに投げることができて、ボールが先行しても悪いなりに修正できるようになった」と好調の要因を語った美馬。6連戦が続く交流戦以降も、しっかりローテを守っていく。