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オリックス 黒木優太・存在感を示す“8回の男”

 


 ゼロを重ねた先に、思わぬプレゼントが待っていた。5月16日のソフトバンク戦[京セラドーム]、先発の金子の後を継いで同点の8回から登板。「良くも悪くもない。直球で押して、相手が打ち損じてくれたので、結果的にフライアウトを取れて良かったです」。ゼロに抑えてベンチに帰ってくることがドラ2右腕・黒木優太の仕事だ。いつもどおり淡々と三者凡退で終え、その裏の攻撃で味方が勝ち越しに成功。プロ初勝利が舞い込んだ。

「勝った実感がない。(ファンの)声援がすごいなーとは思ったんですけど。ありがたいですよね」。先発ローテに入っているドラフト1位の山岡よりも早い初白星だったが、ただただ謙虚に振り返った。最速153キロの直球がウリの右腕。強気な投球で春季キャンプから、投げるたびに評価を上げてきた。一度も二軍落ちすることなく、現在まで右腕を振り続けている。

 ルーキーながら5月18日時点で16試合に登板し、失点はわずかに4。無限の可能性を秘めていることから、シーズン前には先発か中継ぎか、起用法について福良監督も真剣に頭を悩ませたほど。今ではすっかり吉田一、平野とともに勝利の方程式に定着し、8回の男として存在感を発揮している。初めてのお立ち台では、黒木自身も「任されている以上、結果を残してやろうと思っている。ポジションを守っていけるように頑張っていきたい」と力強く話した。4月の快進撃は、黒木の好投なしには語れない。
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