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日本ハム 大田泰示・新天地で躍動するスラッガー

 


 大田泰示がセ界に実力を示すときが来た。昨年オフに巨人からトレードで移籍し、ポテンシャルは開花寸前。5月19日のオリックス戦[札幌ドーム]ではシーズン自己最多を更新する5号3ランを放った。「振り切れたのが一番。自分のスイングができているかなと思う」と環境が変わって魅力は増している。

 2009年のドラフト1位で巨人に入団。背番号は松井秀喜氏の「55」を受け継いで大きな期待がかけられたが、定位置をつかむことはできなかった。「以前は結果が出なくて、バッティングが小さくなっていた」と振り返る。名門球団でプレーするプレッシャー、周囲の厳しい目もあった。期待に応えようとするも空回りの時期が続いた。

 新天地でも期待は大きいが、自由でノビノビとしたチームカラーがマッチした。日本ハムは自主性を重んじるが、裏を返せば高いレベルで自己管理が求められる。大田も札幌ドームのナイター前にロングティーを行うなど、自分でできることを考えて実践している。「自由」を与えられ責任が増して結果も伴ってきた。

 交流戦では苦汁をなめ続けたセ・リーグのチームに生まれ変わった姿を見せる大チャンスだ。日本ハムの入団会見で「1回ジャイアンツの大田泰示は忘れてもらって、これからファイターズの大田泰示になれるよう精いっぱい頑張っていきたい」と所信表明した。連覇を目指すファイターズの一員として、勝手知ったセの投手陣をそのバットで打ち崩す!
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