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ロッテ 石川歩・完全復活の舞台に

 


 本来の姿に戻りチームをけん引することが、石川歩には求められている。「原因が分からない」と、開幕から長いトンネルに迷い込んだ。

 復調のキッカケとするべき、交流戦。昨季は3試合に登板して無傷の3勝。計20回2/3を投げてわずかに3失点と、セ・リーグの好打者たちを寄せ付けなかった。昨年の再現ともいうべき投球を披露したいところだ。

 3月のWBCでは侍ジャパンの先発の一角を担った。しかし、今季初登板となった4月4日の日本ハム戦(ZOZOマリン)では5回5安打2失点ながら、120球を要するほど制球に苦しんだ。その後の登板試合も不安定。マウンドでは自分に納得がいかずに首をひねる仕草も目立った。3戦3敗となった4月18日のソフトバンク戦(ZOZOマリン)後に、二軍調整が決まった。10日間ほどは試合には登板せず、走り込みなどを敢行。イースタン・リーグでは3試合計15回を3失点。「だいぶよくなってきた」と手応えを持って、一軍の舞台に帰ってきたはずだった。

 迎えた5月23日のソフトバンク戦[ヤフオクドーム]。約1カ月ぶりのマウンドで手にしたのは、またしても黒星だった。「ずっとダメでした」と、ぶ然とした表情で振り返った右腕について、英二投手コーチははっきりと言った。「あいつに火が付かないと。使っていきます。投げてもらいますよ」。得意の交流戦で石川らしさは戻ってくるのか。それがチームの浮上のカギをも握っている。
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